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屋久島入門編/基礎講座 ②

行っとけ縄文杉・白谷雲水峡!

行っとけ縄文杉・白谷雲水峡!

「屋久島は縄文杉と白谷雲水峡だけじゃない」と言いつつも初めての人はとりあえず素直に行っとけとしか言いようがない。

誤解の無いように最初に書いておきますが、屋久島には縄文杉・白谷雲水峡以外にもそれと同等あるいはそれ以上の美しい素晴らしい場所がたくさんあります。
このサイトでは時間的に余裕のある「のんびり滞在」をオススメするのがメインのコンテンツなのでこれらのコースをあまり細かく取り上げるつもりは無いのですが「屋久島入門編/基礎講座」をご覧になる皆様に向けたページとしてはこの二つをスルーするわけにはいきません。

というわけでトレッキングや登山初心者を想定して少しご紹介します。

縄文杉登山の概要

屋久杉を見に行きたい 長いトロッコ道を歩く

縄文杉は往復10~11時間・早朝出発。達成感◎、しっかりした装備を。

「屋久杉を見に行きたい」という場合・・・
ご存知かもしれませんが屋久島には縄文杉以外にもたくさんの立派な屋久杉があります。中には車を降りて数秒で見れて数分歩けば根本から見上げることが出来る縄文杉並に見応えのある超立派な屋久杉もあります。(例えば紀元杉がそれに該当します。)
もし「屋久杉が見てみたい」ということで体力的にもあまり無理が出来ないというような条件がある方であるならば、そちら(縄文杉ではない屋久杉)を見るという選択は間違いなく正しいと思います。
楽に見られるからといっても樹そのものは縄文杉にも決して劣りませんし、縄文杉よりデッキの位置が近いので、むしろその分目の前で屋久杉そのものを感じることが出来ます。
縄文杉は確かに屋久島を代表するような有名な屋久杉ですが、少し離れたデッキから見ることになるので根本まで行って近くで見ることは出来ませんし、縄文杉登山は長時間の行程になるので特に日帰りで行く場合には体力的・精神的・時間的にも多少なりとも余裕の無い状態で対面するのが普通です。
何が言いたいのかというと「縄文杉登山」は縄文杉そのものをじっくりと楽しむことがメインなのではなく、そこまでの行程・ルートを満喫しながら歩ききって感じる縄文杉にたどり着いたという満足感と達成感がメインになるということ。
そこをしっかり認識して楽しめる人じゃないときっと「屋久杉が見たかったので縄文杉に行ってみたけど、ちょっとあんな長くてしんどいと思ってへんかった、、、」ということになるかもしれません。

所要時間はその人のペースによって違いがありますが、通常だいたい10~11時間。出発時間は季節によっても違いますがだいたい朝4時~5時ぐらいにお宿を出発し、帰りは夕方4時~6時ぐらいが多いのでそれだけの時間行動をする体力が要求されます。

また雨の島とも言われる屋久島、特に山の天気は不安定なので低地が晴れていても山間部では風雨などの悪天候に見舞われることを常に想定しなければなりません。
天気さえ良ければ気持ちよく歩けますし準備した装備も無駄になるかもしれませんが、ひとたび状況が悪化すると命に関わるような事態もありえますので登山装備はしっかり用意しましょう。
島内に登山用品のレンタルショップも数件ありますので、普段登山とかあまりやらないので道具とか持ってないという方はレンタル品で揃えるといいかもしれません。

縄文杉登山の基礎データ

歩行距離: 往復約22km
所要時間: 通常10~11時間
標高: 600m(登山口)~1300m(縄文杉)
主な見どころ: トロッコ道、小杉谷集落跡、ウィルソン株、大王杉、夫婦杉、動植物
持ち物: お弁当(朝・昼二食分)、飲み物、行動食(アメなど)、雨具、ライト(ヘッドランプがおすすめ)
服装・装備: トレッキングシューズ、動きやすい服装、ザック、登山用レインウェア、冬期は防寒具、ストック

3月~11月は屋久杉自然館前からシャトルバスで登山口へ

縄文杉登山の登山口となる「荒川登山口」は駐車スペースやもろもろの関係で毎年3月から11月の期間はマイカー乗り入れが規制されています。タクシーや貸し切りバス等の一部の許可車両を除いては「シャトルバス」を利用して登山口へ向かい、帰りも同じくシャトルバスで帰ることとなります。
シャトルバスは「屋久杉自然館前」から出発しますので、屋久杉自然館まではレンタカーや路線バス等を使って各自で移動します。
またシャトルバスは都会のように終日運行されるわけではなく、早朝と夕方に限られた本数のみが走ります(ハイシーズンは増便)ので事前に運行時刻等をしっかり調べて臨みましょう。

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白谷雲水峡トレッキングの概要

白谷雲水峡(しらたにうんすいきょう)は縄文杉と並んで屋久島で人気のスポット。 太鼓岩からの眺め

人気の苔ワールド。半日ルートもあるにはあるよ。

白谷雲水峡(しらたにうんすいきょう)は縄文杉と並んで屋久島で人気のスポット。
真ん中を流れる白谷川とその支流に沿った標高600mから1000m位にかけてのトレッキングコースで、美しい苔の森と屋久杉の巨木が比較的容易に楽しめます。 標高600m付近の入口には駐車場があり路線バスのほかマイカーやレンタカーでもアクセス可能なので、縄文杉のようにシャトルバスのスケジュールに合わせる必要や早朝出発の必要はありません。

また縄文杉では往復10時間あまり22kmのトレッキング&登山を踏破しないと見られないのに対して、こちらは目的やスケジュールなどによってどのコースをどこまで歩くかを自分で選んで歩くことが出来るので、初心者や「ちょっと見れる範囲で見たいだけ」というライトな層に対してのハードルも高くない気がします。(※ライトな方でも装備はきっちりしましょう)

白谷雲水峡はヤクスギランドと並んで「屋久島レクリエーションの森 保護管理協議会」という長い名前の組織(通称「レク森」)が管理していて、入り口には管理棟があり日中は管理人の人が常駐してますので、そこで森林環境整備推進協力金(これまた長いので通称「協力金」)一人500円を受付しています。その際マップ付きのパンフレットを貰えますのでそれを参考にしてその日の目的やコンディションに合わせてルートを決めてもいいかもしれません。

白谷雲水峡の基礎データ

歩行距離: 最長ルート時は往復約6.7km
所要時間: 最長ルート時は7~8時間
標高: 600m(登山口)~1050m(太鼓岩)
主な見どころ: 苔むす森、太鼓岩、飛流おとし(滝)、七本杉、楠川歩道、奉行杉など
持ち物: お弁当、飲み物、行動食(アメなど)、雨具
服装・装備: トレッキングシューズ、動きやすい服装、ザック、登山用レインウェア、冬期は防寒具、ストック

大雨時は帰れなくなる危険があるので注意が必要

白谷雲水峡は渡渉点(としょうてん・橋の無い沢や川を歩いて渡る必要のある箇所)がいくつかあります。
通常の天気や少しの雨程度であれば岩を伝ったりして渡れるのでまったく問題ありませんが、大雨や長時間の雨が降った場合に渡れなくなります。山間部は突然の大雨も多いうえ、屋久島の場合は特に川の増水スピートもとても早いので(引くのも早いですが)、例えば「行き」は渡れても「帰り」は渡れないということも実際にあります。
増水した川を無理して渡るのは非常に危険です。
雨量が多いと予想されるときは白谷雲水峡のトレッキング自体を再検討する必要があります。

判断に迷った時は入山前であれば白谷雲水峡入口の管理棟の管理人さんに情報を聞いたり、登山中でも近くに山岳ガイドさんを伴った登山グループがいる場合はそのガイドさんの判断を参考にするなどしてリスクを管理して安全を第一にして白谷雲水峡の美しい森を楽しんでください。

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